FAプログラムの行く末は

FA記事

まえがき

センサー20点計測をPLCで取り込み、管理システムPCにレシピを転送、PLCとの通信でデータを集計してPCでグラフを表示、その集計値に対して速度の補正をPCで演算してPLCで出力というシステム構成で、中心となるPCの不調(フリーズ)が報告されて対応することになった。

センサー20点計測をPLCで取り込み、管理システムPCにレシピを転送、PLCとの通信でデータを集計してPCでグラフを表示、その集計値に対して速度の補正をPCで演算してPLCで出力というシステム構成で、中心となるPCの不調(フリーズ)が報告されて対応することになった。

PCとPLCの違いについて

メリット

PC制御というと、VisualBasic6とか.net系が多かったかと思います。複雑な制御とデータベースやグラフィックソフトとの連携でなんでもできます。SCADAソフトやDCSも使えます。今時であれば、AIやAWSを利用することで、なんでもできるスーパーシステムですね。

PLCはハード回路の延長で、ラダーソフトとして成長してきたので、FAでの導入しやすさ、扱いハードルの低さ、長期安定性が特徴としてあります。

デメリット

PCの場合、OSに依存する部分があり、開発導入した翌年にOS更新なんては目にあうことも・・ハードディスクの故障リスク、OS由来のわけわからないフリーズ等もあります。

PLCでは、複雑な制御やグラフィック、データ容量の少なさ。また、FAメーカーそれぞれ独自の専用ソフトで共通でない等があります。

現状は・・

デメリットについては、PCの性能向上、PLCの機能向上により双方とも徐々に解決してきています。

PLC制御では、表現力は、タッチパネルの性能向上。(Windows OSがインストールされている機種もありますね)。CPUの容量でもマルチCPUとかSDカードも使用できるようになり、必要があれば、FTPサーバーへデータ転送も可能。PID制御もプロセスCPUで処理可能なので、SCADA程度のことも可能。コンテック製では、マルチCPUでWindowsが使えますよ。

FAプログラムの行く末は

PLCOPENというところでは、このPC、PLCの共通化をかなり前から進めてきていました。参考 Url:http://www.plcopen-japan.jp/

IEC61131 PLCの国際標準プログラミング JISでも定義されています。

・・基準でプログラム作成をするって、マイナーメーカー(失礼)のほうが、推進しています。が、三菱でもキーエンスでもIEC61131に近づくように頑張っていますね。

PLCの国際標準プログラミング:IEC 61131-3とは? 目次 - Sysmac統合プラットフォーム | オムロン制御機器
PLC(プログラマブルロジックコントローラ)アプリケーションの開発に携わっている技術者のために、開発効率化に寄与する国際規格IEC 61131-3について6回に渡って解説します。

オムロンさんのほうが詳しい説明していました。

PLC、PCの共通化が進んでいくのでしょうか?

個人的な見解

  • FA装置では、PLC制御のほうが長期安定性に有利となる。
  • リアルタイム性があるので、その場で運転しながらデバッグできる。
  • 素人でも簡単なプログラムができる。

なので、なんちゃってプログラマーがまかり通る?

なので、しったかぶり仕様でメーカーに仕様書をだす?

ということでPLCを使うほうに軍配を上げます。

参考資料 プロセスCPUでのプログラム設計画面です。言語系のビューワーに近いかもです。

既存のシステム更新では、ほぼPLCのシステム移行可能です。新規で機械学習とか入れる場合は、別ですが・・

どうしても必要な場合、基幹システムはPLCで、AI等をPCで利用する、またはエッジコンピューティングを利用する。

まとめ

PC、PLC設計では、ボタンを配置するだけで、定義等勝手にやってくれるようになってきています。

簡単ですが、基礎がないとつまづいたときに、対応できないですね。

今回のPCはDELLのサーバーPCでした。予備機があったので、設定を合わせて移行することができました。こんな簡単な移行でも、PCのことがわからない電気屋さんでは対応できないです。

ちなみに、動作フリーズの原因は、トリガ信号用センサのチャタリングでした。残念!

追記

私の実力不足なのか、言語系開発の設計者からは、ラダープログラムをよく否定されることが多かったです。仕様書もろくに書かず、コメントも記載不足、それでもPLC設計はまかり通ると・・。

今は、極力コメント記載、設計構想の資料も残すようにしています。

実は、それがないと困るのは自分自身ですから・・

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