CC-LINKとは
CC-LINKとは、主に三菱電機製品を中心としたネットワークでFA制御で使われます。IOまたはデバイス(ワードデータ)を扱うことができ、施工も簡単なのでよく使われています。
ただ、始めて使う場合はうまくいかないことがあるので、実例を紹介したいと思います。
通信できない・・実例
台湾で搬送装置を製作していた時に、たまたま近くで案件の打ち合わせがあり、初めて使う会社での製作だったため視察も含めて工場に伺った。
製作先担当「今から、IOチェックします」
「ふむふむ」今日日本に帰るから、早く見て帰ることにしましょうかと
するとなんかもたもたしている。いつまでも終わらないのでCC-LINKモニタしてみてというと数局通信異常となっている。
ローカル局を確認すると、端末ローカル局で配線が間違っていた。
・・まだエラーがある
ローカル局間の配線が15cmしかない 最低20cm必要なので30cmで作成しなおし
・・まだエラーがある ・・というか他局にエラーが移っている
点検して配線修正する
・・もう飛行機出る時間なのに
ちょっと確認ですが・・このCC-LINKケーブルの色がグレーですが、なんのケーブル?
製作先担当「問題無 これは台湾製作のCC-LINKケーブルで110Ωだから大丈夫」
・・まだエラーがある このケーブルが原因では?
納品時に日本製のケーブルに交換するように指示して帰国した。
・・結果としてケーブルが一番の原因だった
施工での注意点
1.ケーブルは指定品を使いましょう クラモのCC-LINK Ver1.10対応ケーブルがいいです
2.ケーブル長は最低20cm、Ver2.0では30cm以上としましょう
3.配線色は線番号DA、DB、DG、SLDの場合青、白、黄、シールド保護としましょう。
意外とDB、DG間違えます。
4.配線方法は一筆書きです。スター配線はできません。
5.ケーブルベア内に電線を通す場合は、耐屈曲ケーブルを選定しましょう
動かしている間に外皮が傷ついたり、内部断線すると意味不明トラブルになります
6.終端抵抗
終端抵抗は110Ωです。DA-DB間で両端に取り付けします。DA-DB間でテスターで55Ωあれば両端に抵抗があることがわかります。
7.延長する場合にリピータ。長距離で使いたい場合リピータもあります
プログラムでの注意点
1.Ver1.1と2.0の違い
Ver1.1ではローカル局の種類と占有局数によって割り付けが決まります。
Ver2.0ではローカル局の種類と占有局数と倍数設定で占有エリアが決まります
また、ワードエリアは、倍数設定で増やせるかわりに空きの局はエリアは前詰めとなります
ですから、途中でローカル局を変更すると局番が同じでもワードエリアが前詰めされてしまいます
2.通信速度
通信速度はすべての局で同じで使います。
全体の配線長と使用されている局数と種類によって制限があります。計算式もありますが、実配線したときにエラーが出る場合は通信速度さげます
3.局数制限
CC-LINKは最大で64局です。ただし、ローカル局の制限を受けます。
多数使用する場合はマスタ局を複数もてばいいです(マスタ局も台数制限あります)
まとめ
注意点がいろいろとありますが、使い慣れればIO線をたくさん引く必要もなく簡単に施工できます
端末施工はこちらを参照願います。
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