はじめに
昇温制御では、最終設定値到達まで100%出力するとうまくない場合があります。例えば、殺菌装置では、80℃で3分保持してそれから100℃を10分のように熱がうまく伝わるようにします。また、炉制御では、温度の急激な上昇によりダクト膨張が大きくなったり等の機械破損とならないようにステップ昇温することもあります。このような制御するのにRAMP命令というのがありますが、この命令だけでは、処理できない場合も多々あるので今回はSFC(シーケンシャルファンクションチャート)という言語でSTEP昇温プログラムをつくってみましょう。
RAMP命令とは
RAMP命令とは、一気に数値変更すると制御上問題がある場合につかいます。
例えば、回転して押しだす装置などでは急激に回転数をあげると装置負荷が大きくなって壊れてしまいます。
ほかにも乾燥炉などで急激に温度を上げることで、空気量が急激に増えることを軽減する場合等でも徐々に設定値をあげる命令を使います。
RAMP命令機能について
機能については、三菱のマニュアルを参考にしてください。
SFCプログラム
SFC(シーケンシャル・ファンクション・チャート)言語とはPLCを制御するための言語の1つです。フローチャート図で表記される言語なので、ステップ動作で状態推移がわかりやすいのが特徴です。
プログラム作成はラダーと別に作成します。
フローチャートを考える
ステップは初期処理→制御開始→温度条件とタイマーで5段階のステップ動作となります。
フローチャートを作成する必要もなくSFCの場合はそのままイメージのように動くのでプログラム上で処理します。
TRAN処理
毎回迷うのがこの処理です。分岐の判断をするのですが、図のように出力コイルで記載をなしでこの状態でENTERします。「TRAN」となりますので開始条件のM1000がONするとステップが次に進みます。
移行したSTEPでの処理は普通にラダーで記載できるので違和感ないと思います。
最後の確認ですが、GX Works2では当然シミュレーター起動できますのでチェックも可能です。
参考データダウンロードできます。
SFC ステッププログラム
まとめ
RAMP命令はちょうどいい使う機会がまだありませんが、SFCは時々使っている方をみます。PCプログラムを主とされている方には、こちらのほうがなじみやすいー使いやすいと聞いたこともあります。(一部の見解です)
PLC制御でもフローがわかりやすいのでいいです。ステッププログラムの考え方で、SFCをみるとよりわかりやすいかと思います。
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