PLCでプログラムを作成する場合、IO(入出力)で使うアドレスは、電気ハード図面で記載されるので、デバイスマップを管理しなくてもツールソフトだけできます。
しかし、内部デバイスやネットワークデバイスは、それぞれ管理してないとデバイスの重複したり、デバイスが足りなくなったりすることがあるので注意が必要です。
デバイス設定とは
デバイスは内部リレー、ラッチリレー、データレジスタ等あります。
三菱PLCの場合は、扱えるデバイスの合計で30kワードまでとなっています。
デバイスマップは必要か?
PLCの仕様で取り扱えるデバイスの数は制限される、または設定変更しないと使えない場合があるので、プログラム設計するうえでデバイスの使う範囲を考慮することは重要となります。
また、ネットワークアドレスの場合は、管理局で設定される場合が多いので、管理局の設定にあわせてデバイスを管理する必要があります。装置間または機器の場合には、固有のデバイスでIF通信をして、装置を動かすことが多いので、そのデバイス信号の役割を把握することが重要となります。
上記の理由からデバイスマップを作ったほうがいいでしょう
EXCELでデバイスマップを作製する場合
デバイスマップを作製するのに、EXCELが使われることが多いです。
連続データが簡単にできることコメントを記述してそのままPLCツールソフトでコピペできることができるので便利です。
デバイス番号の記述では、10進数の連続データの場合はいいのですが、16進数の場合はデバイス記述でも時間を取られてしまいます。
Xデバイスを16進数で表記します。
デバイスと10進数は1行記入してあとはコピー(連続データ)します。
16進数はエンジニアリング関数を使います。DEC2HEX関数です。
10進数で使う場合は4桁表示させるためにはTEXT関数を使います。
作成したデータを=A2&D2のように&関数で表示させます。
こうすると16進数でも間違いなくデバイスマップを作製することができます。
ラベルを使うとデバイスマップはいらない!
デバイスマップの必要性を説明しましたが、デバイスマップを作製する時間を取られると設計時間がかかります。
例えば、内部デバイスであれば、下記のように内部デバイスを記述し
ローカルラベルで取り込みとすれば、デバイスが設定されます。
コメントを使うとMR000に起動PB(ボタン)・・と記述しますが、
ラベルを使えばコメントがそのままラベル登録できるので、デバイスを管理して、コメントを記述して・・という時間が不要となります.
グローバルラベルでの展開について
ローカルラベルで簡単に使えるのはいいけど、実IOに展開する場合やほかのモジュールで使う場合もあります。この場合は、グローバルラベルに展開します。
ローカルラベルで同じ名前がないようにローカルラベルを削除してグローバルラベルで設定します。この時に、実アドレスを割付します。
このようにするとここでデバイスを管理すればいいので、EXCELで管理することなく一括管理ができ、工数の削減も可能になります。
装置の実IOがユニット構成で変わっても、グローバルラベルの割付だけ変更することでプログラムの移行も簡単にできるのでぜひ使ってみてください。
さいごに
デバイスの説明では、最初に三菱で説明して、途中からキーエンスのPLCでの説明になって読みにくいかもしれません。昨今のPLC事情でキーエンスを使う機会が非常に多くなり、三菱PLC経験が多い私からするとキーエンスPLCは使いにくいという印象でしたが、いろいろ工夫すると圧倒的に使いやすいので、途中からキーエンスPLCでも説明となっています。説明がチグハグとなるかもしれませんが、参考にしてみてください。