FA装置でエアーシリンダーを使う場合のプログラム手法を紹介します。エアーシリンダーは、それ自身を操作するのではなく電磁弁の開閉で動かします。プログラムではシリンダー出、戻を電磁弁1または2個で操作します。
また、動作の確認用でオートスイッチをつける場合もあります。これを付けることでシリンダーの状態を把握します。(赤〇部分がオートスイッチ)
単純動作プログラム
スイッチでエアーシリンダーの出と戻りを1個の電磁弁で操作する場合のプログラムです。
2個の電磁弁で操作する場合の参考プログラムです。簡単ですが、電磁弁が同時にONすることもないです。
自動動作プログラムでの応用運転
FA装置で、複数のエアーシリンダーやモーターと連動して動作させる場合、その動作状況がどうか知る必要があります。
電磁弁出力で判断
電磁弁の動作出力または、リレーや電磁接触器を使っている場合は、その接点をフィードバックとして動作している状況を判断します。
この場合、フィードバック信号がオンしても動作完了したことにはなりませんので、出力信号を保持して遅延処理します。
スイッチのオンオフで判断制御
電磁弁2個で出戻の動作でオートスイッチが2個ある場合の制御プログラムです。
動作開始してスイッチが入ると動作指示をオフとします。自動制御プログラムではX10またはX11のオートスイッチの信号で状態を判断して次の制御を実行したり、インターロックの信号として使用します。
仮想スイッチでの制御
FA設計では、機械の構成上の問題(設計での失敗が多いのですが)で、制御プログラムがカバーすることが多々あります。仮想スイッチとは、確認用で2個つけるべきオートスイッチが片側ついていない時に、電磁弁出力したから出力遅延したデバイスでスイッチをオンするプログラムを作成してってことです。
スイッチのオンオフ信号のプログラムで出側の信号がない場合のサンプルです。
L0(ラッチリレーを使います)をT0(動作完了)でSETします。自己保持でも同じ機能ですが、この辺はSET、RST命令のほうが使いやすいです。
まとめ
電磁弁出力は動作完了するとオフする回路プログラムで構成しましたが、装置の構成では電磁弁をオンしっぱなし(励磁させっぱなし)させる場合もあります。エアーシリンダーにはブレーキ付きや2段シリンダー等付加機能がある場合もあります。
プログラム作成も色々な手法をおぼえていて、組み合わせで作っていくことで対応できる幅もふえていきます。
オートスイッチが故障した場合のトラブル対応時にも仮想スイッチを作成する手法を知っておけば一時対応も可能となります。
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