インバーター回転数を安定させるパラメータ設定について

FA基礎

インバーター回転数は周波数設定すれば、その回転数で運転するはずですが、外力の影響等で30Hzと設定しても29~31Hzとばらつくこともあります。その場合に設定するパラメータ設定を紹介します。(三菱インバーターのA700場合)

パラメータ設定設定変更方法

操作パネルでパラメータ設定変更をします。

MODEを押します。表示がP.***となったら、設定したいパラメータ番号までJOGを回します。設定したいP.***となったら、SETを押します。設定値が表示されるのでJOGを回して設定したい値に変更します。その後、SETを押して確定します。(長押しして設定されると表示がフリッカします)

パラメータ設定変更

変更項目

Pr.77 パラメータ変更可能にします(0→2)とします。

Pr.80 モーター容量 定格のモーター容量を設定します。

(例:2.2kWなら2.2)

Pr.81モーター極数を設定します。

モーターの銘板に記載があります。汎用モーターの場合4極が多いです。

ここまで設定するとインバーターがモーターを認識して自動で適正な運転を調整してくれます。V/F制御(アドバンスト磁束ベクトル制御)となります。

Pr.286 ドループゲイン

アドバンスト磁束ベクトル制御、リアルセンサレスベクトル制御、ベクトル制御、PMセンサレスベクトル制御で負荷トルクに比例して負荷バランスをとり、速度の垂下特性を持たせる機能です。

簡単にいうとここを調整することで、速度とトルクバランスが合わない場合、設定速度が一定になるようにトルクを調整してくれる機能ということになります。

数値は速度フィードバックまたは、実測の回転数を見ながら適当な数値を入力してください。

ここで3%としてありますがこれだけでもかなり安定しました。

まとめ

この部分を設定するだけで、トルクバランスが悪く、設定回転数がばらつく場合に非常に有効でした。この調整方法でもうまく行かない場合は、機械構成から再検討が必要かと思います。

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